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「今日は逃げたかった~」と語る新城。

ツール・ド・フランス2012=ステージ15

【現地取材リポート=第36報】
今日は、13時45分スタートということで、いつもより、起床時間は遅くて良いはずだったが、早朝チーム宿舎にドーピングコントロール陣(抜き打ちの血液検査をする機関のドクター達)が来て選手達は朝から採血。これを受けることは選手達の義務なのだ。「結局、いつもより早起きすことになったよ」と、苦笑いの新城が、「今日は逃げ担当だから。今日の逃げきる可能性があるからね!」と、チームミーティングを終えて続けて語った。これは新城にとって絶好のチャンスだ。宣言通り、何度もアタック、逃げ集団の形成を試みるがどのチームも考えることは同じ。区間優勝を狙うチームのアタック合戦と言う選手達にとっては非常に厳しい展開になった。

写真=大会スポンサーやチームの招待客、選手の家族用に設けられたヴィラージュのヨーロッパカーブースでスタート前のひと時を過ごす新城。(PHOTO=飯島美和Miwa IIJIMA)

パンクしたピエールにトマは自分の車輪を差し出したという記事が新聞を飾った。

そこに一矢投じたのがトマだ。トマは6人の逃げ集団を形成、タイム差はあっという間に開き、この時点で新城の後方待機が決定。トマが動いたことで、各チームのエース級の選手達6人の選手が、新城を含む後続集団と10分の差を付けてゴールしていた。

「逃げが決まってから、1回だけペースが上がったけど、あとはサイクリングだったよ。あぁ~今日は逃げたかったなぁ」と、語った新城。逃げに乗らなかった場合はピエールのケアがチームから課せられた仕事だ。昨日、パンクしたピエールにトマは自分の車輪を差し出したという記事が新聞を飾った。エースのパンクに気付かず先行していた新城と、セリル・ゴッチェは走行をストップしピエールのところまで戻って、トマと一緒に3人でピエールの風よけとなり、メイン集団まで戻していた。これがロードレースの真髄なのだ。

そんな中、今日はチームメイトのバンサン・ジェロームとジョバンニ・ベルノドーの2人が体調不良を訴え、レース序盤から大きく後れツールをリタイアすることになった。これで、チームヨーロッパカーのメンバーは6人となり、新城のアシストとしての負担が増えるのではと懸念されるが、新城自身はいたって元気で明日の休養日明けからパリのゴールまで、まだチャンスがあることを感じさせる。


これぞツール・ド・フランスの光景というようなひまわり畑をマイヨヴェールのピーター・サガンと肩を並べ走りぬける新城。(PHOTO=飯島美和Miwa IIJIMA)

◎取材=飯島美和(Miwa IIJIMA)=チームヨーロッパカー広報アシスタント、日報サイクル欧州総局長。