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ロードレースの光と影。新城は苦しみながらも超えた超級山岳

ツール・ド・フランス2012=ステージ11

【現地取材リポート=第28報】
第11ステージのコースは山岳の最もきついレベルを表すHC(ハイカテゴリー)と言われる超級山岳を2つ超えた後に、カテゴリー2級、更にカテゴリー1級の山頂ゴールという、昨日にもましてきつい山岳ステージ。

写真=一番きつい峠を苦しみながらも越えていく新城。(PHOTO=飯島美和Miwa IIJIMA)

自分達がアシストしていることで、エースは勝たなければいけない。というプレッシャーは図り知れない。そこで勝つのがエースなんだよ。

そして、新城のチームヨーロッパカーのエース、トマ・ヴォクレールはマイヨアポア(山岳賞ジャージ)を着用してのスタートとなるため、新城をはじめとするアシスト選手にとっては休む間もなく、エースを守る仕事が課せられる。

そんな過酷なステージを制したのは新城がこれまでアシストとして風よけになり、負担を軽減してきたピエール・ローランだった。「彼はあまり集団の中の場所取りが得意でもないし、下りも上手くないから、良いポジションで走れる場所取りが自分の仕事」と新城は常に語っていた。そのピエールがゴールを迎えた時間なら、明日のスタートが許される制限時間1分前に新城はゴールした。あと1分遅れていたら、明日、新城は出走することはできなかったのだ。

「去年のドーフィネ(ツールドフランスの前哨戦と言われるフランスを代表するレース)では、同じコースでタイムアウトになったから、そうならなかっただけ、成長している証拠かな。自分達がアシストしていることで、エースは勝たなければいけない。というプレッシャーは図り知れない。そこで勝つのがエースなんだよ」とエースの勝利を称えた。

そして、チームは何事もなかったようにいつも通りのマッサージと夕食といつもと変らず明日のステージへと備える。スポットライトを浴びる優勝者(エース)と、それを陰で支え、制限時間ギリギリでゴールするアシスト選手。ロードレースの世界では光と影の関係は切っても切れないものなのだ。そして、ロードレースの世界を知っている本場のファンにとっては、影のアシストこそ称賛するべき光でもある。

◎取材=飯島美和(Miwa IIJIMA)=チームヨーロッパカー広報アシスタント、日報サイクル欧州総局長。